先日の新聞記事にある就労継続支援B型作業所が紹介され、高級チョコレートを手作りすることによって工賃が上がり、月額35,000円(全国平均15,000)になったとのこと。
チョコレート作りに大切な滑らかにかき混ぜる工程がスピードより丁寧さが求められ、障害者に向いていると始めたもよう。
B型で35,000円!は率直にすごいと思います。
ただ、A型より安いし、遠慮ない言い方をするとB型でも利用者を選ばないと難しいだろうなあと感じてしまいます。
B型限定では競争力ある取り組みですが、通っている利用者は、皆さん果たしてA型利用が難しい方といえるのか。
中には障害者枠の一般雇用もめざせる方もいるのではないでしょうか。
近年、会社側も社員側も雇用の流動性に直面しているように感じます。
私見ですが、雇用の流動性はますます高まるでしょうし、障害者雇用、就労支援でもそのあたりを視野に入れて動かないと社会のニーズに対応できなくなるばかりか、運営面でも厳しくなると思います。
昭和の時代みたいに、新卒一括採用で終身雇用が保障される時代ではないように思います。
全員支援学校卒業直行組ばかりで、気が付けば全員、50歳代以上というような事業所になりかねません。
精神障害者と身体障害者の多くは中途障害者です。
中途障害者が途中から働きやすい、参加しやすい、仕事仲間に加わりやすい作業所をめざしたいと思います。
作業所だけではなく、会社でも何度も挑戦できる、一度や二度休んだ後に復帰できる、キャリアを重ね自由に渡り歩くことができるなど、多くの選択肢がある社会のほうが健康的に思えます。
子どもの数が年々減少する中、有名大企業ではない中小企業にとって中途採用は欠かせません。
当作業所は、スタッフも利用者も新卒直行組はひとりもおらず、全員、中途組なんです。
他が合わなかった、うまくいかなかった、少々休憩中の方々お待ちしております。