大阪府内の最低賃金(最低時給)は858円になりました(平成27年10月より)。
業界用語なのでしょうか?
はじめ略称の「サイチン!?」の意味が分からず、再見(サイチェン)かと思いました(笑)
平成元年523円 ⇒ 10年690円 ⇒ 20年748円 ⇒ 24年800円と年々上昇し現在に至ります。
この金額はあくまで大阪府内に限ってであって、他県では異なります。
隣の奈良県は740円ですし、最も低額なのは鳥取、高知、宮崎、沖縄の693円、最高額は東京の907円です。
最低賃金があがるのは労働者保護のためにいいことだと思います。
では1,000円や1,500円にすればよいのでしょうか?
景気はよくならないし、インフレでもないのに、もし最低賃金が上がりつづければ雇い主である会社自体が存続できなくなるかもしれません。
では会社はどうするか?といえば例えば職員数を減らす、勤務時間を減らす、雇用契約ではなく業務委託に切り替えるなどするでしょう。
工場なんかを海外に移して安い人件費を求めることもあります。
内職の相場は、時給200~300円程度といわれています。
それもある程度の熟練者でそれです。
零細自営業者の中には勤務時間が長く最低賃金以下で働いている方も少なくないようです。
正社員の地位を守るためのシワ寄せが非正規職員に、最低賃金を上げるために他の埋め合わせや犠牲者も出かねません。
立派な法律が絵に描いた餅のようにならないことを祈ります。
最低賃金は、どこか生活保護に似ているように思います。
どちらとも「あるべき理念」として弱者のセーフティネットと権利を主張し、具体的な金額が法的に設定されています。
しかし実際の経済や生活はより複雑で一筋縄ではなく、これらの法律では対処できずこぼれてしまう方々も少なくありません。